酒だ酒だ、酒持ってこ~い!? 阪神のドラフト4位指名、福岡大大濠・浜地真澄投手(18)が「甘酒」パワーを武器にプロでの活躍を誓った。福岡市内の学校で1日、指名あいさつを受けた。「ようやく実感がわいてきました」。“甘い”笑みとは対照的にプロへの思いについては「入団するからにはチームの戦力になりたい。1年目からそのレベルになれるなら甲子園で投げたい」と表情を引き締めた。

 田中秀太スカウトは「体も大きく将来性はある」と評価する。浜地は体力に自信はある。「甘酒を毎日飲んでます。栄養価も高いし効果も出てます」。実は、実家は1870年(明3)創業の「浜地酒造」。140年以上の伝統を引き継ぐ実家の「特製ドリンク」で体をつくってきた。常務取締役でもある父浩充さん(50)は「普通の栄養ドリンクよりいい」と胸を張る。大リーグ・ドジャース前田投手も飲んでいるという「甘酒」。もちろんノンアルコールのスペシャルドリンクは「入団してからも飲み続けたい」と浜地は話し、父浩充さんも「先輩方々にも飲んでもらいたい」と手土産としてふるまうことも前向きだ。

 184センチの長身から繰り出される最速は150キロ。「憧れは藤川さんです」と剛速球投手を目標とする。実家特製の「甘酒」をひっさげてプロ入りする浜地が、甲子園のマウンドで虎ファンをベロンベロンにさせる。【浦田由紀夫】

 ◆浜地真澄(はまち・ますみ)1998年(平10)5月25日、福岡市生まれ。野球は元岡小1年の時、福岡大大濠野球部OBでもある父浩充さんが当時監督を務める元岡少年スピリッツで始める。元岡中で軟式野球部に所属し、3年時に県ベスト4。福岡大大濠では2年秋からベンチ入り。今春は九州王者も夏は福岡大会初戦敗退。184センチ、88キロ。右投げ右打ち。