日本ハム大谷翔平投手(22)が、野手専念の侍ジャパンでも投打「二刀流」をまい進する。2日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷でスタートした秋季練習に参加。5日合流の日本代表で、投手としての調整も並行して行う考えを明かした。視線は来季へ向いており「試合だ、という感じでは入らないですし、もうオフのトレーニングに入りながら、そこで侍ジャパンの試合がある感じなので。強化試合を見据えての調整はしていないですね」と言い切った。

 この日はフリー打撃で場外弾を放つなど野手中心の練習メニュー。ランチ後は自主練習でグラブを持って室内練習場へ。ボールは持たず、投球時に左足を踏み出す際の動きを何度も反復。最後は壁に向かってボールを投げて、投球フォームを確認した。侍ジャパンの期間中も「練習くらいは、やると思います」と、投手用のグラブ持参で参加するつもり。キャッチボールなどで課題に取り組むことは可能。有意義に時間を使うつもりだ。

 栗山監督も期待が大きいからこそ、手厳しい。オーナー報告後に「15年はピッチャーのタイトルを取って、今年は打つ方の成績を残した。でも二刀流になっていない」とバッサリ。投打の、さらなるレベルアップは大谷も自負するところ。10日からの強化試合は大リーガー参加も追加発表され「参考にはなると思います。見てはみたい」と、歓迎する。試合ではバットしか握らないが、与えられた環境の中で見て動いて感じながら、来季へ向けて二刀流を前に進めていく。【木下大輔】