セ、パ両リーグの今季のベストナインが25日、発表され、日本一に輝いた日本ハムから、史上初の“二刀流受賞”を果たした大谷に加え、中田、レアード、西川が選出された。25年ぶりにリーグ優勝した広島からは、いずれも初受賞の野村、石原、鈴木、11年ぶり2度目の新井、丸が選ばれた。最多受賞はオリックス糸井の5度目で、巨人村田は4度目、ヤクルト山田、巨人坂本は3度目の選出となった。有効投票総数はセが269票、パが245票で、両リーグ最多得票は広島鈴木の266票。パでは日本ハム・レアードの238票。ソフトバンク、楽天、阪神、中日からの選出はなかった。最優秀新人、最優秀選手(MVP)は、28日のNPBアワーズで発表される。

 得票数も神ってる!? 広島鈴木が両リーグ最多得票(266票)で初のベストナインに輝いた。打率3割3分5厘、29本塁打、95打点と活躍。3戦連続決勝弾などで緒方監督から「神ってる」と表現された若武者が、ゴールデングラブ賞に続く勲章を手にした。だが本人は「実感はないです。すごい賞なので、想像もしていなかった」と驚いていた。

 来季は真価が問われる1年になる。「想像以上のいい成績を残せたと思います。でも来年は来年。1回忘れて、また新たな自分に出会えるようにやっていきたい」。シーズン後も侍ジャパンに選出され、秋季キャンプも参加していない。12月1日からの優勝旅行は「ハワイではいい時間を過ごしたいけど、何かしらはやらないといけない」。限られた時間でも準備を進めていくつもりだ。

 大きな目標がある。打率3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーだ。「目の前で(ヤクルト)山田さんが2年連続でやっている。すごいなと思うし、ああいう数字を残せる選手になりたいと思ってやっています」。侍ジャパンで技術の高さを目の当たりにしてスイッチも入った。「神ってる」1年は終わった。来季は「本物」ということを証明する。【池本泰尚】