ファウルゾーンからスタンドへ標的を変える。日本ハム中島がサプライズ公約を掲げた。26日、プレミアムトークライブの帯広会場に、西川とゲスト参加。プロ8年目の今季まで652試合2033打席、公式戦本塁打なしの「快記録」を継続中だが、来季の打ち止めを宣言。「来年はホームランを打ちます」と誓った。

 リップサービスではなく大まじめだった。代名詞のファウル量産の打撃スタイルからの斬新なモデルチェンジを狙う。今季は自身ワースト、初の大台を超えとなる117三振を記録。その改善の副産物で放物線を描くことが野望だ。「粘ろうとすると(スイングなどが)小さくなる。三振も多くなった」。改革の先にある夢の1発をもくろんだ。

 2000打席以上の現役選手で無本塁打は、2443打席のロッテ岡田と2人だけだが、お先に抜け出す。西川からは「タクさんで1点取るより(1打席で)15球粘ってもらってチームが3点取った方がいい」とたしなめられたが、今オフから動く。下半身、体幹を軸に肉体を強化して来季へ。カットマンからアーチストへと変身を期す。【高山通史】

 ◆プロ初打席からの本塁打なし記録 パ・リーグはロッテ岡田の2443打席で、2位は53~54年日下(近鉄)の2088打席。セ・リーグ記録は05~09年赤星(阪神)の2528打席。現役で2000打席以上本塁打なしは、ロッテ岡田とハム中島(2033打席)だけ。