4年連続ゴールデングラブ賞の名手、ソフトバンク今宮が10日、打率3割&2桁本塁打の「打てる遊撃手」を目標に掲げた。オフに受けた右肘手術のリハリビは順調。今季も打率2割4分5厘と胸を張れるアベレージではないが、手に残った感触には打撃向上の手応えがあった。

 「右肘が痛くなった後半戦は、打撃が逆に良くなった。リストが強くて、どうしても右手でバットをこねる癖があったのが、右肘が痛いので、うまくたたんだ形でバットを振るようになった」。まさに“けがの功名”だ。スローイングを制限される中、課題の打撃面でしっかりと技術向上のきっかけをつかんだ。

 7月、8月と低空飛行だった打撃が、右肘に違和感を覚え始めた9月から再浮上する。9月は打率3割4厘をマーク。「来年は打率3割、そして2桁本塁打は連続して打ちたい。3割を打つためにはどうしたらいいのか、いつも考えています」。年末まで筑後市のファーム施設で練習に励む。今はティー打撃のみの調整だが、年明けの自主トレでは本格的に振り込む考えだ。球界を代表する守備力に課題の打撃で3割到達…。チームにとってこれほど頼もしい「要」はいない。【佐竹英治】