内川さん、松田さん、勝負願います! ソフトバンクのドラフト1位、創価大・田中正義投手(22=創価大)が3日、東京・八王子市内の同大で自主トレを公開。2月のキャンプで打撃投手を務める際に、WBCに出場予定の内川、松田との対戦を熱望した。自軍の侍ジャパン戦士との対決でプロのイロハを学び、開幕ローテ入りへ突き進む。

 真っ白に雪化粧した富士山が快晴の青空に映える東京・八王子。正義は母校創価大のグラウンドでヤクルト小川らOBとともにプロ1年目のスタートを切った。年明けから早くも本気モード全開。キャンプで誰の打撃投手を務めたいかと問われると、迷わず内川と松田の名前を口にした。

 「WBCに行かれる先輩たちに投げる機会があれば光栄なことだと思います」

 一部を除き、第1クール終盤か第2クール序盤で投手陣に打撃投手を務めさせる。そんな工藤監督のプランは、正義もスカウトを通じて耳にしていた。WBC直前で仕上がりが早い内川と松田への投球は絶好の腕試し。自軍の一流にプロのイロハを学ぶ意気込みだ。

 「それに合わせてやっています。2月1日はもちろん投げますし(打撃投手も)必要なら投げます。2月1日にブルペンに入れれば、3日か4日には投げられる状態にあると思う」

 キャンプ初日のブルペン入り、そして序盤の打撃投手--。プロ1年目でも遠慮しない。ライバルになる先輩たちと同じスタートを切り、開幕ローテへ力強く存在をアピールしていく。

 年末年始もほぼ毎日体を動かし、「すごく体はいい感じにできている」と順調。この日はキャッチボールの相手を務めた楽天ドラフト2位池田が、正義の速球に「怖え~」と驚きをみせ、落球する場面も。「投げ足りなかったので」と、2度目のキャッチボールを行うなど精力的に動いた。

 今後は8日の入寮までにブルペンで傾斜を使って立ち投げを行い、1月後半には捕手を座らせる予定。直球だけでなく変化球も交え、状態を上げていく。

 今年を表す漢字を求められると、色紙に「学」と記した。「すべてが初めてのことなので、1つ1つ失敗しながら学んでいきたい。今の自分で勝負してダメなら変えます。打者の反応を見てやってもいいと思う」。キャンプで一流の打者に学び、プロで通用する投球に仕上げる。【福岡吉央】