阪神金本監督が、FA加入した糸井のマイペース調整を容認した。荷物整理のため西宮市のクラブハウスを訪れ、糸井の調整に言及。「もう任せますよ。何も(要求は)ない」とキャンプ中は思うままに調整してもらう考えを明かした。

 前日8日の合同スタッフ会議で春季キャンプの運営方針を話し合った。チーム全体では豊富な練習量を維持しつつ、実戦も増やす方向性を確認。若手は鍛錬と結果の両方を求められるが、期待の新戦力は異なる待遇になる。

 糸井は妥協のない練習姿勢に定評がある。金本監督も「ずっとやっているからね」と認識していて、あえて口を挟む必要はない。キャンプでは2月7日以降の第2クールから紅白戦や対外試合を予定しているが、糸井のタテジマデビューは本人の希望を尊重する。

 「出たいと言えば、出てもらう。あまり早い時期に出ると、若手が見られないから、ちょっと待てとなるかもしれないけど。(3月デビューでも)いいよ、全然。俺もそうだったし。基本的に、彼のやりたいようにやらせたい」。自身も阪神に移籍した03年はVIP待遇を受けた。右ふくらはぎを痛めたこともあり、初実戦は3月16日の巨人戦だった。糸井にも集中できる練習環境を整え、開幕から思う存分に暴れてもらう。【田口真一郎】