日本ハムのドラフト3位高良一輝投手(22=九産大)が、故郷愛が詰まった登場曲で“プロデビュー”するプランを明かした。13日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で行われている新人合同自主トレに参加。沖縄・豊見城(とみぐすく)出身の本格派右腕は、登板直前に流れる曲にBEGINの「島人ぬ宝」をピックアップした。

 「沖縄と言えば、BEGIN。沖縄を代表する歌なので」。壮大なメロディーと三線(さんしん)が奏でる、どこか懐かしさあふれる「島唄」。興南卒業まで沖縄で過ごした右腕は、地元への恩返しの思いも込めて、曲名に「タカラ」が入る名曲を現段階の有力候補とした。

 最速148キロの直球と、スライダーやカーブなど多彩な変化球が持ち味。同学年の大谷らライバルひしめく先発ローテの一角を狙う高良は、この日の新人合同自主トレで黙々とトレーニングに励んだ。明日15日にはブルペン入りする予定で、プロ入り最初のアピールの舞台を迎える。「開幕1軍を目指して頑張りたい」。「島人ぬ宝」での、堂々のプロデビューを見据えている。【田中彩友美】

 ◆島人(しまんちゅ)ぬ宝 沖縄県石垣島出身の3人組バンドBEGIN(ビギン)が、02年5月に23枚目のシングルとして発売した。「恋しくて」「涙そうそう」などと並ぶ、代表曲の1つ。同バンド作詞、作曲の「島唄」で、故郷を慈しむ唄として、沖縄県民はもとより幅広い人気を集めている。