1面奪取でロッテをアピールするぞ。ロッテは19日、新入団選手教育プログラムを実施。「マスコミへの接し方」という座学で、新聞、テレビ、インターネットなどに露出した場合の広告効果を換算した金額を選手に伝えた。1コマ90分の授業では16年5月9日付の日刊スポーツ5面も題材となり、ドラフト1位の佐々木千隼投手(22=桜美林大)も1面奪取へ決意を新たにした。

 ロッテは昨年から新入団選手教育プログラムを始め、座学で「スポーツ栄養学」や「お金と税金」などを題材として、新人合同自主トレ期間中に実施している。「マスコミへの接し方」では新聞、テレビなどの露出への効果を示した。講師役を務めた球団広報は「新人選手はまだ記事などの価値が分かってない。いくらかでも事前に頭にあれば違う」と説明。角中と松永がガーナチョコレートのボードを持った写真付きで大きく掲載された昨年の日刊スポーツは約500万円など、複数の具体例を挙げた。

 授業を受けた選手も、プロとしての意識を刺激された。佐々木は金額には「ピンとこない」としつつも「載れるように頑張りたい。ロッテのために」と活躍でスポーツ紙の1面奪取を誓った。新人王級の活躍なら、年間で数回から数十回の1面掲載もありえる。全スポーツ紙の1面を独占すれば、ロッテグループにもたらす広告効果は数億円以上。まずは先発ローテーション入りを決め、露出を増やしていく。【斎藤直樹】

 ◆ロッテの新入団選手教育プログラム 「マスコミへの接し方」以外に、「SNS」「メンタル」「喫煙」「スポーツ栄養学」「リハビリ」「トレーナー」「お金と税金」「リスク対策」「考える力」「アンガーマネジメント」「論理的思考法」など全18コマ。寮に講師を呼んで行われる。