ソフトバンクのドラフト1位田中正義投手(22=創価大)が紅白戦に初登板し、2回を1安打1失点、自責点は0の及第点デビューを果たした。

 キャンプで少々、沈み気味だったハートを奮い立たせた。直球を主体に30球。変化球はカットとフォークボールの2種類だけ。ほとんど直球で押した。先頭明石を二ゴロに仕留めた。続く上林には高めの真っすぐを右前へ。盗塁と失策も手伝って1死三塁とすると、真砂に左犠飛。10球で1点を失ったものの、自分を見失わなかった。

 牧原をカウント3-2からフォークで空振り三振を奪った。「3-2からのカウントで真っすぐを待っている中で、ベストじゃないけどいいボールが投げられました」。2イニング目は先頭斐紹のバットをへし折り投直。新品のバットをおろしたばかりの斐紹から「1球で折れた。(衝撃で)首も痛くなったわ」と試合後、背中をたたかれた。

 最速152キロを計測したが、球速には無頓着だった。「あまりよくもなく、悪くもなくという感じです。思い切り腕を振ることを考えて投げました。どうやったらベストパフォーマンスができるのかしっかりやっていきたい」。目標の開幕1軍へは課題も多い。投球精度を上げていくつもりだ。