巨人ドラフト1位の吉川尚輝内野手(22=中京学院大)が27日、宮崎3軍キャンプ中では最後の実戦となるJFE東日本との練習試合に代打出場した。

 9回に松崎に代わり左打席へ入った。カウント2-2から外角の直球を振り抜いたが、バットには触れず空振り三振に倒れた。「いただいたチャンスを生かせませんでした。打席に向けて、もっと準備をする必要がありました」。試合中は同期のルーキーと一緒にボールボーイを務め、グラウンド整備も行った。先発出場とは異なる流れの中で、新たな課題を発見した。

 上半身のコンディション不良の影響から、宮崎の3軍キャンプでは体力強化などの下地固めを最優先に行ってきた。実戦は「3番・DH」で先発した23日の2軍との紅白戦以来2度目。2戦合計4打席を経験して「打席数をいただく中で実戦感覚も戻ってきましたし、課題も分かってきました」と振り返る。3軍は2日まで宮崎で全体練習を続ける予定。実戦で得た収穫を日々に生かしていく。

 野球漬けの日々に充実感があふれる。早朝6時半の散歩から始まる3軍全体練習。球場を出るのは時に午後5時半を過ぎることもあるが、「おかげで体力がついてきました」と意欲的に取り組む。3月には母校の中京学院大の卒業式が予定されているが、現時点では出席を見送り練習を積みたい意向を持つ。「少しの間ですけど、チームから離れることになってしまう。練習でやりたいことがたくさんありますから」。初のプロ野球キャンプ完走まで残り3日。全力で取り組む。