巨人重信が“メジャー侍バット”でレギュラーを手繰り寄せる。2日、アストロズ青木が、侍ジャパンに合流。重信にとって青木はオフに自主トレをともにした早大の先輩で目標の存在。世界一奪還への期待を背負う姿に「打撃も含めてプレーをしっかり目に焼きつけたい」と声を弾ませた。

 ともに汗を流した2週間で“打ち出の小づち”を授かった。左打ちで巧打の外野手と目指すべき姿を具現する先輩から「これ、使ってみれば」と愛用のバットを手渡された。長さ84センチ、重さ880グラムの白木の逸品。「感じが良かった。これだ」。契約メーカーに同モデルのバットを発注しキャンプから振り込んできた。

 新バットで小技の技術向上にも着手。2月12日の紅白戦でバント失敗。犠打経験はアマ時代はあまりなかった。「足りないことが分かった」。練習の合間、休日返上で練習を積んだ。

 入団1年目の昨季はキャンプで50メートル5秒7の快足で脚光を浴びた。開幕1軍切符を手にしたが、出場25試合で1軍定着できなかった。「去年は自分に何が足らないか、流れも分からなかった。でも今年はやらなきゃいけないことは分かっている。(打順は)2番が多いし、今は小技だと思う」。“名刀青木”を手に、外野手の定位置争いにはせ参じる。【浜本卓也】