「新・和田キラー」を襲名する。ロッテ・マット・ダフィー内野手(28=アストロズ)が実戦3発目となるソロを放った。2回1死、ソフトバンク和田にカウント1-2と追い込まれたが、5球目の内寄り141キロ直球を振り抜いた。左翼席最深部へ、放物線で運ぶ推定120メートル弾。「和田は良い投手。少ない失投を感触よく打てたね。僕に運があった」と謙虚に喜んだ。

 マイナー時代の14年にも対戦経験がある左腕とは、今季開幕戦で当たる。前哨戦で1発をお見舞いした。伊東監督も「名刺代わりだね」と目を細めた。チームにとって大きな意味を持つ。昨季はデスパイネが和田を13打数4安打の打率3割8厘、しかも4安打は全て本塁打とお得意さんにした。だが退団し、あろうことか、ソフトバンクに移籍。ぽっかりと穴が開いただけに、ダフィーが新たな和田キラーになれれば朗報だ。

 6回にも2ストライクから左前打。中田のフォークに食らいついた。「常につなぐ気持ち」と、フォア・ザ・チームを強調した。キャンプ中は1日1語ずつ日本語を覚えた。好きな言葉は「ダフィーちゃんです」。お立ち台で披露する日も近い。【古川真弥】