日本ハム有原航平投手(24)が、思わぬ自己ワーストを喫した。中日とのオープン戦(札幌ドーム)に先発し、初回に3番ゲレーロの先制3ランなど4連打、さらに3連打を浴び、自己ワーストとなる1イニング被安打7、4失点と打ち込まれた。開幕投手の有力候補に挙げられ、2月の春季キャンプから実戦3試合で無失点と好投していたが、この日はアピール投とはならなかった。

 開幕投手候補の右腕が、立ち上がりに苦しんだ。有原が今季実戦4試合目で、初めて失点した。それまで3試合通算6イニング無失点で迎えた本拠地マウンド。1回、2連打を浴びて無死一、三塁とピンチを背負い、3番ゲレーロへ投じたフォークが高く浮いた。左翼ポール際に運ばれる3ランを浴びた。「もっと低めにワンバウンドくらいで投げれば良かった」。3イニングで71球を投げた。汗は噴き出て、悔しさは押し殺した。

 有原にとって、初めて味わう悔しい経験だった。初回だけで1発を含む4連打、さらに3連打で7安打を集中された。昨季までの1イニング最多被安打数は、昨年3月の阪神とのオープン戦(甲子園)での6安打だった。自己ワーストを更新。反省点は「今から考える」と、すぐには気持ちの切り替えができなかった。そんな姿に栗山監督は「いい方向に変えてくれるように。打たれた時にどう心の中の怒りをプラスに変えていけるか」と課題を挙げ、奮起を促した。