BC新潟が始動した。ハードオフエコスタジアム新潟で15日、キャンプインした。今季、主将に就任した纐纈隼基(こうけつ・としき=22)は、特打で豪打を放ち続けた。約20分間に4連続を含む14本のサク越えを右中間方向に飛ばした。目標は独立リーグ日本一と、支配下登録のドラフト指名。チームの今季スタートと同時に、新主将の戦いは始まった。

 ケージの中で、纐纈が豪快な打球を連発した。楽天の派遣コーチ、草野大輔野手総合コーチ(40)のアドバイスを受けながら続けた約20分間の特打。鋭いバットスイングで、4連続を含む14本のサク越えを放った。無人のスタンドに打球は何度も弾む。「まだ、草野コーチから求められていることに応えられていない。情けないし、悔しい」。快打連発にも反省する向上心が、新主将の真骨頂だった。

 草野コーチが「NPBにいっても遜色はない。パンチがあって面白い」と話した纐纈が、主将を正式に依頼されたのは必勝祈願が行われた15日。「練習は厳しく楽しくを心掛ける。年齢が下の選手が上に物を言えるチームにしたい」と新主将は、チームに「新風」を吹き込む。加藤博人監督(47)も「元気があって引っ張ってくれる。明るいチームを目指しているので、期待している」と話した。

 纐纈が今季、目指しているのはふたつ。独立リーグ日本一と、個人的には支配下登録でのNPB入りだ。そのためにもバットに、持ち前のパワーと技術を集結させる。所属3年目で本塁打は15年が7本、昨季は9本。「今季は本塁打20本を狙う」と、過去の倍以上の量産を宣言しているが「草野コーチに教えてもらっている中で、イケるんじゃないかと思う」と自信を見せた。

 打率は15年が2割5分6厘で16年は2割7分だった。「キャリアハイを狙う」と新主将に就任した今季はさらに、打率アップをもくろむ。「チームは日本一。個人は支配下登録のNPB行き。その両方を達成できたら、最高のシーズンになる」。新主将の纐纈は今季、果敢に二兎(にと)を追い求める。【涌井幹雄】

 ◆纐纈隼基(こうけつ・としき)1994年(平6)3月28日生まれ、岐阜県出身。美濃加茂-愛知学院大中退。BCリーグ2シーズン通算444打数117安打の2割6分4厘。本塁打16本。右投げ左打ち。180センチ、90キロ。血液型O。