WBCに参加していた中日岡田俊哉投手(25)が“突貫工事”に入る。帰国翌日の24日、平田とナゴヤドームでの全体練習に参加。約100球のブルペン投球を行ったが本調子ではなかった。開幕まで残り6日での修正を迫られる。

 「大変なこともあったけどいい経験でした。無駄にしないようにしたい」と1カ月の代表生活を振り返った。三塁から一塁に強く投げる「サードスロー」を他の投手と行い、ブルペンへ。NPB球を久しぶりに投げ、対応に努めた。見た目は元気でも、さまざまな影響が残るのが国際大会だ。友利投手コーチは「フォームを崩している。見ていてもズレがあるのは明らか。手直ししないと」と指摘した。WBC本番の登板は8日オーストラリア戦だけ。制球難で招いた5回1死満塁を併殺で切り抜け、勝ち越しを阻止した。「地獄から天国。自分にとっても何か変わるきっかけになれば」と話した極限の経験だったが、やはり何らかのダメージがあったのかもしれない。

 25日からの楽天2連戦(ナゴヤドーム)はベンチに入る。加えて、首脳陣は28日からの2軍交流戦の楽天3連戦(ナゴヤ球場)への派遣を検討中。岡田は「体調と相談しながらと言われている。競争があり、枠が空いているとは思わない。自分もアピールしたい」と前向きに話した。

 森監督は2人について「いる以上は絶対出る。そういう選手」と開幕から主力の働きを期待。中日の必勝リレーは田島以外、いまだ流動的。中日ブルペンに欠かせない左腕が次なる大仕事に備える。【柏原誠】