初の開幕1軍、左翼の座をハッキリと視界に捉えた。巨人岡本が3打数3安打の固め打ち。代打で2号2ランを放った23日の日本ハム戦から、4打席連続安打と勢いが止まらない。「今日だけじゃなく、ずっと打たなければいけないのが僕の立場。使いたいと思われるように結果を残さないといけない」と、1打席にかける集中力が違った。

 迷いが消えつつある。1、2打席の安打2本は、2ストライクから狙い球を振り抜いた結果だった。「自分のスイングができました。これまでは全部追いかけていたけど、今は割り切って、追い込まれたら狙い球しか打たないくらいの気持ちです」。オープン戦中盤には25打席連続無安打も経験。二岡打撃コーチとも話し合いながら、合わせに行く打撃を捨てて本来の持ち味を取り戻した。

 残すオープン戦はわずか1試合となった。「今打つことだけじゃなく、開幕に1軍でいきたい。1軍に入れたら、優勝のために頑張りたいんです」。昨年はオープン戦18試合で打率1割6分4厘、0本塁打と低迷して開幕1軍に届かなかった。今年はチームトップタイの2本塁打を放ち、打率も再び2割5分を超えた。最後まで、吉報を信じて走り抜く。【松本岳志】