DeNA筒香嘉智外野手(25)が、子どもたちに夢を与える大きな放物線で、本拠地1号を運んだ。5回に左中間への2号3ランでヤクルトを突き放した。4月27日の阪神戦で打った今季1号の弾丸ライナーとは打って変わって「こどもの日」に満員御礼のスタンドへ、アーチを描いた。その軌道に、筒香の意思が込められていた。投げては井納翔一投手(31)が1失点完投で今季初勝利。投打の主役の活躍でチームは2連勝となった。

 本拠地のダイヤモンドを、ゆっくり、ゆっくりと回って帰ってきた。筒香がついに放ったホーム初アーチ。満員のスタンドが待ち望んでいた主砲の1発が3ランとなった。今季初のお立ち台に立つと平然と言った。「普通です。自分の成績よりチームが大事。自分のことはどうでもいい」。淡々とした口調にスタンドが沸く。それだけ待ち望まれていた軌道は、筒香の意思を受けるかのような大きな放物線を描いた。