本拠地甲子園の開催日には、若虎が室内練習場でアーリーワークを行う。中谷の課題はグリップの位置にあった。ステップした時に、グリップも同調して前に動いてしまう。これを後ろに残すことを首脳陣から、口酸っぱく言われている。金本監督は「変化球にも合うし、バッティングの割り、間とも言うけど、それができつつある」と課題克服に合格点を与えた。この日も変化球に対応。間が十分に取れているので、飛距離も出ている。

 4回には鳥谷の左中間二塁打で、一塁から一気に本塁生還。「サードを回った瞬間から、足がもつれて、動かなかったけど、先制点につながってよかった」と苦笑交じりに振り返った。24歳の若武者が打って走って躍動。6連勝で止まったが、5番のV弾でチームは再発進した。【田口真一郎】

 ◆中谷将大(なかたに・まさひろ)1993年(平5)1月5日生まれ、福岡・小郡市出身。福岡工大城東から10年ドラフト3位で阪神に入団。12年8月23日中日戦でプロ初出場。13年に捕手から外野手に登録変更し、昨年は初アーチを含む4本塁打。今季年俸は1200万円(推定)。187センチ、89キロ。右投げ右打ち。