阪神が今永攻略オーダーで必勝を期す。13日のDeNA戦(横浜)は雨天中止になり、両軍ともに先発は今日14日の同カードにスライド登板。

 金本知憲監督(49)は左腕対策に、大和内野手(29)の今季初スタメンを示唆した。また中谷&原口のスタメン同時起用の可能性も浮上した。今季雨天中止(うち1試合ノーゲーム)の翌日は3戦全勝、日曜日も5連勝中とデータも後押し。雨上がりの日曜日なら、貯金「10」の大台到達は確実だ。

 貯金「10」の大台到達へ、金本監督が次の一手を打つ。DeNA戦は雨天中止になったが、先発今永はスライド登板。左腕攻略の秘密兵器に指名したのが、大和だ。

 「明日、行くかもね」。上本の先発復帰は週明けになる見通し。大和を今季初先発させる考えを示唆した。前夜には中継プレーでレーザービームを披露し、指揮官から絶賛された。両打ちに取り組む男は「右(打席)は1回しか入っていないので、不安はありますが、自分のできることをやりたい」と起用に備えた。

 3日のヤクルト戦では、変則右腕の山中に対し、1番荒木を含む左打者7人をそろえた。今永にも同様の策に出る可能性がある。両打ちの大和は2番二塁が濃厚。2戦連発中の中谷はもちろん、外せない。原口もこの2年で10打数5安打1本塁打の今永キラー。今季ここまで5試合しかない中谷、原口の同時起用の可能性は十分にある。金本監督はオーダーについて問われると、「明日の会議で。秘密…」と明言を避けた。先発藤浪を含め、6人の右打者で一気呵成(かせい)の攻撃を展開できる。

 指揮官が気を配るのは、好調をいかに持続させるかにある。投打ともにかみ合っているが、いつまでも続くわけではない。「まだまだ、これから。(波は)来ますよ」と慎重だ。だからこそ、勢いのある時に勝ちを重ねる必要がある。「いい流れの時に勢いを失わないように」。

 きょう14日のDeNA戦には、必勝のデータがある。今季雨天中止(うち1試合ノーゲーム)の翌日は3戦全勝。日曜日は開幕カードで1敗した後に、5連勝。「休み明け、みんな、結構打ってない? 今年は日曜日に勝っているイメージがある。開幕だけでしょ? 1敗は」と指揮官の頭にも好印象がある。雨上がりの日曜日は、最高の組み合わせ。貯金「10」のスピード到達が見えた。【田口真一郎】