貧打が深刻な阪神は打線改造も実らず、4カード連続の負け越しで5位に転落した。金本監督は「いろんな意図があってコーチたちと話をしながらね。考えた打順なんだけど。結果がこれだから」と言葉を絞り出した。

 1、2番に植田、糸原を並べ、ロサリオを挟んで3番に福留、5番に糸井。代打の切り札の伊藤隼を今季初めて先発起用した。だが、5安打で1点がやっと。6日の中日戦から12試合連続の1桁安打。98年に13試合連続を記録して以来記録的貧打となった。

 10試合ぶりに「7番二塁」で先発した鳥谷は3打数無安打。連続試合出場を史上2位の1934試合に伸ばしたが、6回には一塁悪送球の失策もあった。金本監督は記録を今後も配慮するか、と問われ「もちろんね、本人と話さないといけないところもあるだろうし。(片岡)ヘッドはちょくちょく話はしてるんだけどね」と、鳥谷と話し合うことを示唆。新人の04年から続く連続試合出場が止まる可能性も出てきた。

 いずれにしろ貧打を解消しない限り道は開けない。阪神の逆転優勝は1964年(昭39)の6・5ゲーム差からが最大だが、首位広島とのゲーム差は7に広がった。金本監督は「ちょっと我慢が長いけど、でも我慢するしかない。選手を信じて。上がってくれるものだと信じて、やるしかないですよ」と懸命に前を向いた。【池本泰尚】

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 阪神鳥谷の試合後コメント「できることをどんどんやっていくしかない。(中日先発の松坂は)イメージは変わっていました」