超人も緊張!? 阪神糸井嘉男外野手(40)が日本シリーズ第6戦で人生初のテレビ解説に登場した。TBS系列のテレビ中継にゲストで呼ばれ「初めてやから、無理! 無理です」と話していた通り? ゲーム序盤は冷静な口ぶりで「超人節」が鳴りを潜めた。

試合開始早々、ツイッターで「糸井さん」がトレンド入りするなど注目度は抜群。オリックスでチームメートだった杉本の、当時の呼び方について問われると「…ラオウです」。ほっともっと神戸の印象に「けっこう(打球が)飛ぶイメージがありますね」とおとなしめだったが、口調が変わったのは先発山本について問われた時。「全ての球が一級品。カーブはえげつない変化。スイングに合わせる接点がない」と独特の表現で絶賛した。同学年のヤクルト青木に向けては「スピリッツを感じるプレーをするので、頑張ってほしい」とエールを送った。

古巣オリックスと、今季終盤まで阪神が優勝を争ったヤクルトによる頂上決戦。その解説席に座る前には、プロ野球選手として率直な思いを吐露していた。

「最後のチャンピオンを争えるところで戦えるっていうのはうらやましいですね。実際に球場に来させてもらって『いいなあ』と。日本一を懸けて戦えるというのは、そこが一番の目標なんで、現役中にもう1回そういう戦いができるように頑張ります」

自身は日本ハム時代の09年、12年の日本シリーズに出場し、日本一を逃している。阪神の日本一は85年のみで、リーグ優勝は05年を最後に遠ざかっている。放送席からの景色を目に焼き付け、プロ19年目を迎える来季への原動力にする。【中野椋】