楽天野村克也監督が21日、秋季練習最終日に熱弁をふるった。練習後、選手の輪の中心に立つと、今季の締めくくりに約40分間、話し続けた。「練習とは何だろうか。練習は目的が大切で、秋季キャンプはそれに尽きる。プロ野球選手は商品だから、特長のない人間はすぐダメになる。そういう世界だから、みんなも考えて(身体と精神面を)鍛えてほしい。プロ野球では、代わりの選手はたくさんいるということも覚えておいてもらいたい。つまり、ダメなら次の選手、それがダメならまた次と、生きていくのは非常に厳しい世界だよ。これは昔から変わらないシステムで、競争社会の代表だ。(秋季キャンプの)グラウンド上では、みんな似たような練習をしているから、キャンプが終わった明日から、それぞれがどんな過ごし方をするのかで来年の立場が変わってくるだろう。みんなが休んでいるときこそが、差を縮めたり広げたりするチャンス。そうやって、みんなが切磋琢磨(せっさたくま)していってチーム力がアップできればいいと思う。今シーズンは西武が日本一になったけど、シーズン前の予想では(西武は)5位ぐらいだった。でもふたを開けてみると違った。それはなぜか。若手が急成長したからだろう。練習がいかに大事か、それを物語っている。我々も少しずつだけど良い方向に向かっているので来年こそはAクラスを狙いたい。チーム打率、防御率は悪くない。問題は接戦の弱さだ。精神面の弱さでもあるので、その辺も考えてオフを過ごしてもらいたい」。