日本ハムを担当していた約10年前以来、久しぶりに鎌ケ谷球場を訪れて驚いた。球場の様子や施設など、変わったところはない。だが、斎藤佑樹投手の練習の始まる午前10時前には記者席は満員、球場が人であふれかえった。担当時代も田中幸雄や片岡、売り出し中だった小笠原ら看板選手はいた。話題の新人もいた。しかし、目の前に広がる光景は別世界だった。

 球場に向かう道路も渋滞し、スタジアムはファンで埋まっていた。以前は球場内の道路は観客も自由に回ることができたが、この日は寮から球場につながる道路も一時的に封鎖された。

 「人気球団として、テキパキ仕切っている」という印象だ。私が自由に立ち回り、寮の中にも一部立ち入ることができ、許可があれば寮の食堂で選手と食事-といった古き良き?

 どこか、のんびりした雰囲気はなくなったが、それも時代だろう。

 変わらないのは、当時から鎌ケ谷の「ボールパーク化」を目指した日本ハムのファンの温かさだ。内野スタンドから、左翼、そして右翼へと鈴なりになったファンの姿は壮観だった。佑人気も相まって、北海道、鎌ケ谷の応援が今後も楽しみだ。【栗原弘明】

 [2011年1月12日14時5分]ソーシャルブックマーク