<ソフトバンク0-5ロッテ>◇25日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンク多村仁外野手(31)が、ロッテ7回戦で右足の腓骨(ひこつ)を骨折し、前半戦絶望の可能性が出てきた。3回の守備の際に左翼手の長谷川と交錯。試合中に福岡市内の病院で検査を受けた結果、腓骨骨折が判明し、4~6週間の患部固定が必要と診断された。実戦復帰には2~3カ月は要する見込みだ。

 試合終了から約30分が過ぎた午後9時すぎ。不慣れな松葉づえをつきながら、球場に戻ってきた。ユニホームのズボンを切り裂き、右足は足先までギプスで固定されていた。そのまま王監督を訪ね、検査結果を報告。「聞きましたよ。腓骨骨折ということで、4~6週間は固定が必要だと。その後だよね。ギプスをしたら筋肉が落ちる」。王監督は多村の長期離脱を覚悟した。

 あまりに痛い戦力ダウンだ。3番中堅として、ここまでチーム最高の2割9分8厘をマーク。23日の楽天戦で左ひざ痛から5試合ぶりにスタメン復帰したばかりだった。チームは多村の離脱に意気消沈するように、2戦連続の完封負けを喫した。連続0点負けは06年8月6日ロッテ戦、同8日の日本ハム戦以来だが、先発投手に封じ込まれる純粋な連続完封負けとなれば、98年9月6日の西武戦、同8日のロッテ戦以来、10年ぶりのことだ。マイナスの記録はまだまだ続く。「借金3」は02年8月9日以来、2086日ぶりで、この日の黒星で、98年以来となる4月月間負け越しも決定した。