<中日0-2ヤクルト>◇16日◇ナゴヤドーム

 ヤクルトが新外国人投手ショーン・ダグラス(29)の好投もあり、3位中日に2試合連続完封勝利で3連勝を飾った。この日敗れた広島と勝率で並んで4位タイへ浮上するとともに、クライマックスシリーズ出場圏内の3位へ1ゲーム差と急接近した。

 安定感抜群の救援陣を誇るだけに、7回2死満塁からの代打ユウイチの右前適時打で挙げた2点で十分だった。盤石リレーで相手を抑え、中日の背中を視界にとらえた高田監督も「ダグラスは5回70球ぐらいと考えていたし、(継投は)予定通り」と笑顔を見せた。

 ドーピング違反で退団したリオスに代わる先発ローテの一角として期待され、7月に加入したダグラスが移籍後初先発。右ひじや右足首の故障で2年近く実戦から遠ざかっていたため序盤は不安定だったが、5回無失点と先発の役目をしっかり果たした。

 順位争いが激しくなるシーズン終盤を前に、先発ローテへ計算できる投手が加わるのは大きい。高田監督も「(ダグラスは)期待通りの投球をしてくれた。段々良くなる可能性もあるしね」。右ひじ手術で昨季登板ゼロのゴンザレスも17日に先発予定で、大混戦のAクラス争いの中で追い風が吹いてきた。【松本俊】