今季限りで現役を引退した横浜鈴木尚外野手(36)が17日、横浜市内の球団事務所で引退会見を行った。引退を決意した理由について「高校(横浜高)、横浜大洋、横浜ベイスターズと21年間、横浜に育ててもらった気持ちが強い。横浜のユニホームを着て引退したかった」と話した。

 多くのファンに愛され、駆け抜けた18年間。「あっという間でした。プロ野球選手になるという子どものころの夢を実現できました」と振り返った。積み重ねた1456安打には、人知れない努力があった。オフの日課は腕立て伏せ100回。大みそかでも、正月でも、帰宅が深夜になった日でも欠かさなかった。今春の沖縄キャンプでは、全体練習後に1人で砂浜を走った。大矢監督を胴上げするという願いはかなわなかった。だが、この日、来季の2軍育成コーチ就任が発表された。「違う形で力になれるよう頑張ります」。ハマの安打生製造機がバットを置き、新たなスタートを切る。