<セCS第2ステージ:巨人6-2中日>◇25日◇第4戦◇東京ドーム

 左中間スタンドへ消えた打球が中日の終戦を告げた。2-2の同点に追いついた直後の8回、高橋がラミレスに勝負を決める2ランを浴びた。2年連続日本一の夢は消えた。落合監督はさばさばした表情で言った。「監督の頭の回転がもうちょっとよければこんなシーズンにはならなかったのにな」。落合政権最低のリーグ3位に終わった反省の言葉から切り出した。

 王手をかけられた第4戦。先発チェンが4回に2点を先制された。それでも6回にウッズのCS5本目のソロで1点差。8回には1死一、三塁から再びウッズの犠飛で同点とした。4時間42分の死闘を演じた第3戦同様に粘ったが、やはり勝ち越せなかった。

 目標はリーグ、日本シリーズの完全制覇だった。理想のレギュラー8人をそろえ、過去5年で最強チームと自負していた。だが、主力の不振、故障に泣いた。「負けたけど悔いは残っていない。ただ今のままじゃだめ。ケガしないようなことをもう1回やっていかないと」。

 落合監督は来季から新たに3年契約を結ぶ。「5年前を考えたらよくここまで成長した。ここからどれだけ伸びていけるかだ。監督の頭を含めてな。やることはヤマほどある」。1軍も合流しての練習は28日から開始予定。再出発だ。【鈴木忠平】