巨人滝鼻卓雄オーナー(69)は25日、原監督の来季続投について慎重な姿勢を崩さなかった。中日戦後に「シーズンが終わってからだけど、みなさんが想像している方向に風が吹いていると言える。だが日本一奪回が彼の公約だから、それを見届けてから」と話し、従来通りの続投を示唆するにとどまった。

 原監督は今季3年契約の3年目。監督通算5年で3度リーグ優勝し、02年に日本シリーズを制覇。加えて今年は、最大13ゲーム差をひっくり返しリーグ連覇し、CSでは中日に完勝した。過去の巨人監督と比較しても実績は申し分なく、長期での契約更新が自然な流れだが、この日も明言はしないままだった。

 正式なサインはシーズン全日程終了後が通例。だがこの日は、昨年CSで全敗したライバルを破り、6年ぶり日本シリーズ進出を決めた節目。ポストシーズン終盤の時期に、文句なしの成績を残す監督の続投を明言しないのは異例で、誠意ない球団の姿勢が浮き彫りになった。