台湾代表のエース候補・中日チェン投手(23)が、来年3月の第2回ワールドベースボールクラシック(WBC)で対戦が予想されるカブス福留孝介外野手(31)に早くも“宣戦布告”した。21日、所用のため台湾から臨時来日中のチェンは、ナゴヤ球場屋内練習場で汗を流した。すると福留も自主トレにやってきた。トレーニング室で久しぶりの対面を果たした2人の話題はやはりWBCだった。

 「福留さんには『WBCは出るのか?』と聞かれました。まだ発表されていませんと答えましたが、やはり福留さんや、イチローさんのようなすごい左バッターと対戦して抑えてみたいですね」。04年に中日に入団したチェンは福留と4年間ともにプレーした。だが、当時はまだ1軍で投げられるレベルでなかったこともあって福留は雲の上の存在だった。ただ今季7勝をあげて、台湾代表でも地位を確立した今なら話は別。日本代表1次候補34人に選ばれた福留に対し、真っ向勝負を望んだ。

 台湾代表は来年1月に発表される予定だが、北京五輪で主戦として活躍したチェンが選ばれるのは確実だ。そうなれば来年3月5日からの第1ラウンド(東京ドーム)で対戦が実現する可能性が高い。「これまで福留さんと対戦した記憶はないです」。キャンプ中に行われた紅白戦でも対戦の記憶はないという。台湾の期待を一身に背負う若き左腕は打倒・日本のために、まず福留に“挑戦状”をたたきつけた。【鈴木忠平】

 [2008年12月22日12時5分

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