「佑ちゃん流」で来季完全復活へ。日本ハム江尻慎太郎投手(31)が来年1月下旬、母校早大で科学トレーニングを予定している。投球フォームを動作解析するもので、早大・斎藤佑樹投手(2年)も取り組む科学トレを導入し、1軍復帰を目指す。

 頭脳派右腕が、来春のキャンプ前に行う新たな取り組みを明かした。「コンピューターで動作解析をしてもらおうと思ってます。(ロッテ)小宮山さんもやってもらったらしいし、今後に向けかなりプラスになると思う」。母校早大で行う科学トレに目を光らせていた。

 早大野球部では、ソフトバンク和田が在籍した時代にデータ分析の技術が持ち込まれた。現在ではプロのスコアラーに当たる「科学研究班」があり、コンピューターグラフィックで投球フォームの動作解析を行い、比較データを集めることで、斎藤らの活躍を支えている。

 江尻は、日本ハムの後輩で同じ早大OBの宮本を連れて、投球の動作解析を行い、自らのフォームを徹底分析する。変化球と直球のフォーム映像を重ね、腕の振りやグラブの位置などの違いを、自身の目で再確認することができる。春季キャンプ直前の最終チェックにはもってこいだ。

 昨年10月に右ひじ側副靱帯(じんたい)の再建手術を行い、今季は1軍未出場のまま終わった。早大での自主トレはプロ入り後初めてで、新たな気持ちで復活を見据えている。「球威も完ぺきに戻っているし、来季はいい結果を出したい」と意気込む江尻を科学がサポートする。

 [2008年12月28日10時50分

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