今季限りでの現役を引退する広島緒方孝市外野手兼野手コーチ(40)が10日、今季最終戦の巨人戦(マツダ)で引退試合に臨む。腰痛症のため「1番中堅」でスタメン出場するか代打での登場になるかは、当日の状態から判断することになりそうだ。

 23年間、赤ヘルのユニホームを着続けた緒方が「完全燃焼」の舞台に立つ。9日はマツダスタジアムで行われた全体練習に参加。フリー打撃を行ったあと、中堅の定位置にしゃがんで、しばしたたずんだ。「(腰痛で)抹消してから、練習できている状態じゃない。結果的にファンの求める格好いい形で終われないと思うけど…」。右ひざ、右足首、腰、右ひじ…。何度もメスを入れながら、執念で這い上がってきた。現役生活に別れを告げる瞬間まで、全力疾走のプレースタイルを貫くつもりだ。

 「惜別ムード」が球場を包み込む。10日は引退セレモニーを実施。花束贈呈やあいさつ、場内一周などでファンへの感謝を込める。球場正面には緒方グッズだけを扱う特設会場も用意。本人も周囲も何としても有終の美を飾りたい。主砲栗原は「2軍のときの春季キャンプで、前田(智徳)さんや緒方さんが天福球場で練習していて。ポンポンとバックスクリーンに入って…。勝って終わりたい」と感傷に浸りながらも気合を込めた。

 この日、現役最後の練習を終えた緒方は言う。「感謝を込めて、1打席か分からないけど、そういう気持ちでグラウンドに立ちたいね。当日にならないと、どういう感情になるか分からないよ」。プロ通算1808試合目。無我夢中でゴールテープを切る。【酒井俊作】

 [2009年10月10日11時32分

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