ゴタゴタ劇は飛んでいけ!

 CS第1ステージを2日後に控えた14日、楽天野村克也監督(74)が決戦モードに突入した。日ごとに報道陣が増えてきて、野村監督のサービス精神がメラメラと燃えてきた。ベンチから立ち上がると「意外と重いな。50年やってて初めて知った」と約6キロの三塁ベースを両手で持ち上げ、「ブラウン、ぶっ飛べ」と叫びながら、約3メートルぶん投げた。ベース投げといえば楽天次期監督筆頭候補の広島ブラウン監督の十八番。大事な短期決戦を目前に、自身の去就問題にまつわるゴタゴタを消し去る意向を示した形だ。

 もう1つのゴタゴタ。13日に“追放宣言”したトッド・リンデン外野手(29)について、“新事実”を明かした。監督室へTシャツ、ハーフパンツで現れたばかりか、ズボンのポケットに両手を入れていたという。「ポケットから手を出せ!

 って言ったんだ。それは謝罪じゃない。人のことクレージーって言っているのに、自分がクレージーだ」と話した。ただ、リンデンはすでにCSでは過去の人。野村監督にしてみれば、忘却のかなたへぶっ飛んでいた。

 この日の練習後には、選手会が仙台市内の焼き肉店で決起集会を開催した。選手の意気込みを感じた野村監督は「いいねえ。うれしくて涙が出るね。選手がそれくらい燃えてくれるのは」と感激していた。乾杯の音頭をとった山崎武は「いよいよ5年間でたどり着いたクライマックスシリーズです。第1ステージ、第2ステージと、気を引き締めて頑張っていきましょう」とあいさつ。苦節5年でつかんだ決戦の舞台。いよいよ16日から始まる。【金子航】

 [2009年10月15日8時33分

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