巨人誤算、ダルは松坂以上だった/日本S
<日本シリーズ:日本ハム4-2巨人>◇第2戦◇1日◇札幌ドーム
巨人が軟投の怪物にやられた。4点を追う4回に亀井義行外野手(27)の左越え2ランで2点差に迫ったが、日本ハム・ダルビッシュを攻略しきれなかった。強行登板は想定内だったが、スローカーブを多投する投球は想定外だった。先発の内海哲也投手(27)も3回に5連打で4失点してKOされた。巨人は2連勝に失敗し、本拠地の東京ドームに戻る。
過去のイメージをぬぐい去ることができないまま、時間だけが過ぎていった。巨人打線は「イメージチェンジ」したダルビッシュに戸惑った。力で抑え込んでくるのではなく、変化球主体の投球に翻弄(ほんろう)された。6回まで7安打を浴びせたものの亀井の本塁打による2得点だけに抑えられ、チャンスであと1本が出なかった。
ダルビッシュの先発は想定していた。ベストには程遠いコンディションである情報もつかみ、力勝負を挑んでくれば打ち崩す自信はあった。試合直前のメンバー交換の際、ダルビッシュの名前が書き込まれた先発オーダー表を見た伊原ヘッドコーチは「ヨッシャー」と、気勢をあげたほどだった。同コーチは西武監督を務めた02年の日本シリーズで、故障明けのエース松坂を強行先発させ巨人打線にKOされた苦い経験を持つ。当時の松坂とダルビッシュを重ね合わせ「これで抑えたらダルビッシュは怪物ですよ」と、言った。
やはり“怪物”だった。中でもブレーキのきいた100キロ前後のカーブに手を焼いた。チームがダルビッシュに喫した7つの三振のうち、5つが変化球。無安打の谷は「イメージとは違い変化球が多かった。カーブ? いつもより多かったですね」。4番のラミレスも「直球はいい時の7割程度だったが、的を絞らせてくれなかった。しばらく投げていなかったとは思えない。彼はファイターであることを証明した」と脱帽した。
しかし、短期決戦は気持ちの切り替えが大事。原監督の視線はすぐに第3戦以降に向けられた。「全員がいい形で東京ドームに帰れる」。第1戦で無安打に終わった亀井、ラミレスら主軸は復調気配。観衆のほとんどが日本ハムファンで埋まった札幌ドームでの2試合を1勝1敗で乗り切れたのも悪くない。7年ぶりの日本一奪回へ、敗戦を引きずることなく本拠地での戦いに臨む。【広瀬雷太】
[2009年11月2日9時7分 紙面から]
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