日本ハム稲葉篤紀外野手(37)が、来季に向け「WBC流調整」で早くも始動した。27日、札幌市内の室内練習場でシーズン終了後初めて練習を行った。「正直4カ月しかないですからね。開幕まで早い。できる限りあいている時間に(練習を)やりたい」。3月のWBCを控えていた昨オフと変わらないペースで、来季への体作りに入った。

 7日の日本シリーズ第6戦で巨人に敗れてから20日。ここまで静養に努めてきたが、世界の頂点に立った体はうずき始めた。「あっという間の3週間だった。体の張りも完全に取れたというわけではないけど、かといって休み過ぎるのも良くないしね」。

 この日は、キャッチボールなどで肩の状態を確認した。約3週間の休みを取ったが、日本シリーズまでの長いシーズンでフル活動した体には疲労が蓄積されていた。「完全に筋肉がやわらぐことはない。年をとってくるとこうなるのかな」と冷静に受け止めながらも、年齢を自ら進んで話題にするなど表情は明るい。

 チームリーダーとして頼もしいニュースも入ってきた。この日、日本ハム入りが発表された木田優夫投手(41)について「メジャーでも経験豊富な方。機会があったら話を聞いてみたい。(会えるのが)楽しみです」と話し、40歳を超えても現役を続ける木田を参考にする意向で、向上心も旺盛だ。来季で16年目。衰えを知らないベテランの目は、すでに来シーズンに向いている。

 [2009年11月28日10時24分

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