ソフトバンク田上秀則捕手(29)が徹底“抗銭”3カ条を打ち出した。17日に故郷大阪での自主トレを打ち上げ、18日に福岡で練習を再開。20日に行われる球団との3回目の契約交渉に向けて、(1)(決裂すれば)4回目は代理人起用 (2) 出来高払い拒否(3)データ武装の3方針を示した。既に自費キャンプも辞さない覚悟を明かしており、徹底的に戦い抜く姿勢だ。

 越年となった交渉に向け、田上が大きく目を見開いて熱弁を振るった。「妥協はしたくない」。昨年末に行われた2度の交渉で提示されたのは、昨季年俸2650万円から2150万円増となる4800万円(金額は推定)。希望の6500万円との差は大きく、自費キャンプも視野に入れて綿密な作戦を練ってきた。

 (1)4回目は代理人起用

 「次でダメなら(代理人を)入れないと仕方ない」。今回でまとまらなければ、2月1日のキャンプインが目前に迫る。野球に集中するためにも交渉のプロと契約して、満足な結果を勝ち取る。

 (2)出来高払い拒否

 球団から妥協案として出来高払いの導入を提案される可能性もあるが「数字が重圧になってしまう」と拒否する方針だ。あくまで求めるのはベースアップ。持ち味とする思い切りの良い打撃を失いたくない狙いもある。

 (3)データ武装

 「過去のデータは見てきた」。具体例は明かさなかったが、ダイエー城島(現阪神)や巨人阿部らがブレークした年の年俸アップ幅を調べ、球団への反論材料にするものとみられる。

 最後に「ケンカはしたくない」とも強調した。理想はもちろん円満解決。ただ、簡単に引き下がるつもりはない。

 [2010年1月19日11時40分

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