中日の新外国人選手、エドワード・バルデス投手(29)が22日、日刊スポーツの取材に応じ「先発で10勝したい」と、2ケタ勝利を今季の目標に掲げた。すでに、ブランコやパヤノらから日本の情報も収集しており「やれる自信はある」と、胸を張る。コントロールには定評があり、先発で起用されることが濃厚。年俸15万ドル(約1350万円)の超格安助っ人右腕は、投手版ブランコを目指し、ジャパニーズドリームを追いかける。

 今季、新たにオレ竜投手陣の一角を担うドミニカンが、遠く離れたカリブの地で、シーズン10勝宣言だ。「ドラゴンズでプレーするのが、今から楽しみで仕方ないんだ。不安もないし、日本で成功する自信もある。先発で投げるんだったら10勝はしたいね」。バルデスは28日の来日を前に、早くも声を弾ませた。

 心の底から、プレーできる場所を探していた。バルデスは02年から米マイナーリーグでプレーしていたが、08年オフにロッキーズを戦力外になり、今年はドミニカのアマチュアリーグでプレー。登板できた試合はわずか5試合で「プレーできる場所が欲しかった。中日から声を掛けてもらい『チャンスがもらえるなら、ぜひ行かせてほしい』と、すぐに飛びついたんだ」と、胸の内を明かした。

 今オフは母国ドミニカのウインターリーグでプレー。エスコヒードの先発として開幕からローテーションを守り、レギュラーシーズンの約2カ月間で11試合に登板。1勝3敗、防御率もリーグ7位の3・17と安定した数字を残し、プレーオフ進出に貢献した。

 プレーオフでも5試合に登板し、4勝0敗(20日現在)と安定感を実証している。「今は調子がすごくいい。完ぺきなくらいさ」と、肩の状態も心配不要で「このまま万全の状態でキャンプを迎えたいね」と、2月1日のキャンプインを見据える。

 すでに、ブランコや今オフ中日を退団したパヤノからも日本の情報を収集済みだ。ブランコは03、04年に同じレッズの1Aポトマックでプレーした元同僚。また、パヤノもエスコヒードでチームメートだったため「毎日話は聞いていた」といい、かつて中日に在籍したドミニカ人のドミンゴやマルティネス、ガルバにも積極的に“取材”。「日本の打者はボール球を振らないと聞いたけど、コントロールには自信があるし、野球はどこへいってもやることは同じ。きっと日本で成功してみせるさ」と、胸を張った。

 森ヘッドコーチはバルデスの起用法について「(外国人投手は)リリーフに入れるより、先発に1人いたほうがいい」と話しており、先発としてネルソンと4人目の外国人枠を競うことが濃厚。バルデスはこれまで先発、中継ぎ、抑えと、すべてのポジションを経験しているが、日本では希望の先発として、開幕ローテーション入りを目指していく。

 [2010年1月23日9時56分

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