日本ハム坪井智哉外野手(35)が、親友へ、レギュラー奪還の誓いを立てた。マリナーズ・イチロー外野手(36)とのスカイマークでの合同自主トレを23日、公開した。昨季は主に代打も「代打一本じゃ、自分の欲求は満たされない」と宣言。スレッジの移籍で空いた左翼に狙いを定め、決意を表明した。

 恒例となっているイチローとの自主トレ。1つの打撃ケージを2人交互に利用してのフリー打撃に約100メートルの大遠投。約2時間のふれあいを終えて「やっぱり野球が楽しい。楽しいということを再認識する」と言った。25日まで行動をともにするキャンプへの総仕上げに、心は躍った。

 昨年末は陸上女子の福島千里とトレーニングし、年明けは古巣の社会人東芝で体を磨きあげた。今回は「野球の話はほとんどしない。毎年同じ刺激を受けている」という精神修養の場。イチローとの接点の中で感じる喜びが、今後へのエネルギーになる。「イチローにボソッと『感じがいいね』と言われるだけでうれしい。子供のころにプロ野球選手に褒められたときみたいにね」とほほ笑んだ。

 プロ13年目、再び表舞台で躍動するための勝負が待っている。「レギュラーでやるからには走攻守すべて、しっかりとできないといけない」。同い年という縁もあり始まった交流。その集大成の答えを、不退転の1年で出す。【高山通史】

 [2010年1月24日10時28分

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