3年連続開幕投手を狙う西武涌井秀章投手(23)が3日、貫禄(かんろく)の初ブルペンを披露した。立ち投げながら、伸びも威力もある44球には自信がみなぎっていた。「初めての傾斜でどんなもんかと思ったけど、まだまだ。体全体を使って投げられてない」と自己採点は厳しいが、新人3人らと並んだブルペンで、昨季16勝で2年ぶりの最多勝を獲得した沢村賞右腕の存在感は際立った。

 テーマの1つが球速アップだ。「昨年は150キロ以上出た試合が何度かあったので、今年は毎試合出したい」と速さを追求し、体重移動やフォームのバランスを1球ごとに確認。ブルペン脇から熱視線を送った注目ルーキー菊池雄星投手(18=花巻東)にも気付かないほど集中した。雄星には「早口で聞きとれないので、もっとゆっくりしゃべれ」と早口を禁止するなど、いじりやすい天然キャラをかわいがっている。

 先発の柱となる岸、帆足や、ロッテから移籍したシコースキーもこの日が初ブルペン。投球していないのは46歳工藤だけだが、渡辺監督は「26日からの巨人3連戦(練習試合、オープン戦)のどこかで、1イニング投げてくれれば。逆算して自分のペースで」とベテラン左腕に調整を一任している。【柴田猛夫】

 [2010年2月4日7時50分

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