阪神真弓明信監督(56)が、今年初のカミナリを落とした。1、2軍合同キャンプの紅白第1戦。期待とは裏腹、見せられたのは覇気なく映る凡プレー集…。「練習の成果が出せてない。走塁、守備、カットまでの送球。細かいプレーにミスが多い」。試合後ナインを集めてコーチ陣に厳しく指摘させ、自ら身振り手振りで送球手本も見せた。指揮官が珍しく強い口調で怒りをあらわにした。

 代走で出た新人甲斐は直後、けん制でアウト。上本は遊撃で一塁悪送球を2つ犯した。捕手からの二塁けん制もベースカバーは不在。甲斐は山なりの球を本塁へノーカット返球し、この間一走にも二塁を陥れられるなど、見過ごせないミスが続いた。

 21日とあわせ、1、2軍のサバイバル紅白戦は2試合だけ。結果を残せば1軍昇格や帯同延長のチャンスが目の前に転がっている。だが本来アピールすべき立場の若虎が、プロらしからぬプレーを連発。その原因についても普段の“練習態度”にあると突き放した。

 「練習も実戦に向けて緊張感を持ってやらないと、試合で結果が出せないことがよく分かりました。担当コーチの指摘を真剣に受け取ってやらないと、試合ではミスが出る。(選手も)よく分かったんじゃない」

 小嶋や藤川俊らアピール組との差は、そのあたりに起因するのか。当然1軍レベルとの差は大きい。「まだまだです」。普段滅多に感情を出さない監督の深いため息に、若虎たちはどう答えていくのか。

 [2010年2月21日11時19分

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