<ロッテ4-3楽天>◇14日◇千葉マリン

 ロッテ渡辺俊介投手(33)が、開幕前の最終登板で6回2安打無失点と万全の投球を見せた。「試すというよりシーズンと同じ気持ちで臨んだ。内容も結果も良かったと思います」と納得の表情を浮かべた。直球主体に、カーブと新球「風立(ふりゅう)ボール」を駆使してテンポよく打たせて取った。

 新球は「チェンジアップ、スクリュー、シンカー系」と言う。今年の1月の種子島での自主トレから着手。「風立」の意味は、馬の飼育が盛んだった種子島で「良い馬は子馬を背に風や外敵に向かう」ということから、「苦難を避けないで立ち向かう人間でありたい」という意味で使われる。千葉マリンの風に立ち向かうボールであると同時に、昨年自己ワーストの13敗からはい上がりたい思いも重ねた。

 負けられない試合でもあった。昨年は楽天田中と4度投げ合い1勝3敗。「将大に負けていない状態でマウンドを降りられて良かった」と手応えを口にした。西本投手コーチは「もともと実績ある選手。今年は投手陣を引っ張っていく形になると思う」と、再生したサブマリンに期待を寄せた。

 [2010年3月15日8時38分

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