決意の丸刈りで出発!

 阪神は5日、新外国人選手のジェイソン・スタンリッジ投手(31=フィリーズ3A)と契約を交わした。背番号は55で契約金1000万円、年俸4000万円プラス出来高。入団会見には前夜に自分で刈ったド迫力ヘアで現れ、圧倒的なすごみを漂わせた。故障の岩田に代わる先発要員は、ウエスタンリーグ広島戦が行われる13日にも“甲子園デビュー”し、1軍登板に向かう。(金額は推定)

 威圧感たっぷりだ。スタンリッジはド迫力の丸刈りで会見場に現れた。スーツ姿でもわかる191センチ、110キロの筋骨隆々の肉体に鋭い眼光と刈りそろえられたヘア。前日4日の来日時は少し伸びた黒髪にジーンズとTシャツ姿だった。一夜にして、修行僧のような風ぼうに変身した。

 新天地に臨む決意の丸刈りだ。「ホテルの部屋で自分で刈りました。サンパツ(散髪)」とニヤリ。年間通しての丸刈り継続は「髪が伸びるスピード次第」と保留したが、長身右腕がマウンドで仁王立ちすれば、そのインパクトは絶大だ。

 実戦ブランクはないに等しい。「契約に至るまで早かったので、家族が最初びっくりした」。米国での最終登板は3月26日で、フィリーズのマイナーキャンプでオープン戦に先発している。「調子はいいし、順調にボールを投げているので問題ない」。首脳陣はまずファームで登板させる方針。ウエスタンリーグ広島戦が行われる13日にも甲子園でタテジマ・デビューすることが濃厚だ。

 見た目はこわもてだが、進化したクレバー投法で戦う構えだ。最速152キロの豪腕は得意な球を聞かれて「ファストボール」と即答。ただ日本での2シーズンが投球スタイルを変えた。「日本なりの配球、投げ方を学んだ。以前は力だけで押していたが、しっかりと配球を考えた攻めができる。賢くなった」。会見に同席した高野球団副本部長は「先発として大活躍してくれることを期待する」と話した。

 会見後には甲子園室内練習場に移動。キャッチボールで相手を座らせて変化球を含めて24球を投げた。「早くプレーするのが楽しみでしょうがない」。英語で会話できる城島の存在も追い風になる。「何勝でも勝てるだけ勝ちたい。チームの優勝に貢献できるように。マイニチ、ガンバリマス」。迫力満点の長身右腕は6日から鳴尾浜で練習を開始する。【益田一弘】

 [2010年4月6日11時12分

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