日本ハムが18日からの巨人戦(札幌ドーム)で、2勝4敗で敗れた昨季日本シリーズの雪辱を果たす。キーポイントを相手の下位打線に設定。クリーンアップを打つ主軸は捨て、そこにつなぐ“脇役”を封じることでピンチの拡大、大量失点を防ぐ。

 石本チーフスコアラーは巨人打線に対し「上位打線は力のある選手がそろってるから。それよりも下位が怖い。そこが(塁に)出ると大量失点につながる」と警鐘を鳴らした。試合前に行われるミーティングで、バッテリーに徹底する。

 注意すべきは大量失点だ。梨田昌孝監督(56)は「ソロホームランならいいけど、ランナーをためての(本塁打)だとね…」と苦いイメージを想定し、表情をゆがめた。すでに10本塁打を放っている坂本から始まる「ヘビー級」の打線は、12本の小笠原、リーグトップタイ14本のラミレス、9本の阿部と強敵が並ぶ。そこで攻略の糸口を脇役に求めた。

 脇役とはいえ、李承■や長野が控えるという手ごわい相手に変わりはないが、中軸に比べればくみしやすい相手となる。厚沢投手コーチは「重要なのは気持ち、度胸。逃げにまわって四球で走者をためたのでは、相手を乗せてしまう」とハッパをかけるつもりだ。

 巨人は「初物に弱い」とされる。ダルビッシュを上回るチームトップ5勝の新外国人ボビー・ケッペル投手(27)を先発マウンドに送り出す梨田監督は「初物?

 そうは言うけど、(負けが)ゼロじゃないけどね。日本シリーズ?

 ファンはそういう思いで見られるだろうし、とにかく相手より1点を多く取って勝ちたい」と気持ちを込めた。【本間翼】※■は火ヘンに華

 [2010年5月18日10時38分

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