右ひじ痛の西武中村剛也内野手(26)と左足首を痛めた石井一久投手(36)が6月内にも手術することが15日、分かった。

 中村はひじに通称ネズミと呼ばれる遊離軟骨を抱えており、内視鏡による除去手術を受け、復帰まで2カ月かかるとみられる。石井一は足首付近の骨に異常を訴え、手術する意向だという。リーグ首位の原動力だった投打の主力離脱で、2年ぶりV奪回へ最大の試練が訪れる。

 10日に出場選手登録を抹消された中村だが、治療しても痛みが引かず、車の運転は右腕でできないほどの状態。数年前からの古傷で、6月に入って症状が悪化。治療法については、いくつかの病院で意見を聞いて回った。「早くチームに戻れれば」と話していたが、一時的に痛みがとれたとしても、再発の不安を持ち続けるよりは、順調なら8月には復帰できる手術を決断したようだ。これまでリーグトップに3本差の14本塁打をマークしたが、手術すれば、3年連続本塁打王は絶望的となる。

 6勝を挙げている石井一は、1日横浜戦で左足首を負傷した。間隔を空けて登板した10日阪神戦でもKOされた。登板時の痛みが特にひどく、痛み止めも効かず、軸足をしっかり支えることができなくなっていた。関係者の話を総合すると「シーズン中に復帰できる手術する方向で話が進んでいる」という。

 本塁打、打点で昨季2冠の4番と先発ローテ左腕のダブル離脱は大幅な戦力ダウン。渡辺監督は「チャンスが出る選手もいる」と現有戦力の奮起に期待するが、新外国人やトレードで緊急補強する可能性も出てきそうだ。

 [2010年6月16日8時20分

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