<横浜14-6阪神>◇20日◇横浜

 プロ通算100勝目のウイニングボールを尻のポケットに忍ばせながら、横浜清水直行投手(34)は照れくさそうに笑った。「やっと3ケタになった。野球をやってきて良かった。倍は難しいけど、上限は決めていないので、投げられなくなるまで投げたい」と、新たに誓った。

 100勝は126人目だが、ドラフト制後、大学と社会人野球を経由しての達成は、89年の松沼博(西武)以来6人目という快挙だ。「プロ入りが遅くても、頭と体を使ってやれているのは、いい教育を受けてきたからだと思う」と、大学、社会人での経験に対する誇りを口にした。

 プレーボール直後の初球を先頭打者本塁打される展開から5回1/3を3失点と粘っての白星。「いろんな勝ち方を経験してきたけど、野手が打ってくれて、また次頑張ろうと思える。投手としては良くないけど、こういう勝ち方はうれしいね」。今季チーム最多得点にも守られ、チームメートとの一体感を覚える節目になった。

 [2010年6月21日8時26分

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