<阪神1-2中日>◇6月30日◇甲子園
チェンに屈した完敗の中で、意地の一太刀を浴びせたのは城島健司捕手(34)だった。1点を追う4回2死一、二塁。145キロ真っすぐを完ぺきにとらえ、左前へ運んだ。この時、弾丸ライナーの打球はジャンプした遊撃荒木が伸ばしたグラブのわずか上を通過。まさに執念が上回った同点適時打だった。「危なかった。(荒木に)取られそうやった」。遊直なら無得点の紙一重。試合を振り出しに戻し、終盤まで緊迫の展開を演出した一撃だった。
チームは結局、チェンの前にこの1点しか奪えなかった。城島も「毎回言ってるけどチェンはいいよ。相手投手がいいと、こういうゲームになる」と潔く負けを認めた。だが今季4試合の対戦成績は、1発を含む11打数3安打で3本すべてがタイムリー。ここ1番でのチェンキラーぶりを証明する一打となった。これで誕生月で毎年好調な6月も打率2割8分7厘、4本塁打、11打点でフィニッシュ。好調をキープして正念場の7月を迎えることができる。
もちろん敗戦に笑顔はない。「いいリードじゃなかった」。悔やんだのは4回2死から下柳が和田に1発を浴びた場面。本塁打警戒で「安全に安全に」外角勝負に行ったが、逆にそれを狙われ右へ運ばれた。8回は久保田が勝負を挑んだ森野を「カウントを悪くして」四球で歩かせ、再び和田に決勝打を浴びた。どちらも何とかアシストできたのではと悔いが残っていた。
だがこういう日もある。反省すべくは反省し、すぐ気持ちを切り替えるのも城島流プロ意識だ。「投手は2失点。よく投げたよ」。連敗はさせない。カッと目を見開き、1日のリベンジを誓った。【松井清員】
[2010年7月1日12時1分
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