オリックスの主砲アレックス・カブレラ内野手(38)が25日、スカイマークスタジアムでの全体練習中にフリー打撃を突然“ボイコット”した。打つ順番を最終組から早めにしたかったようだが、岡田監督は「それが全体練習や」とわがままを認めなかった。正田打撃コーチも「好きにしたらええ」と話し、突き放されたカブレラはバットを片手に、すごすごと室内練習場に引き下がった。

 その前に組まれたシート打撃は「自分の調整法ではない」と従来通りパス。ここまでは首脳陣も許容範囲だったが、それ以上は許さなかった。シート打撃中はベンチにおもちゃのピストルを持ち込み「パン、パン」と銃声のような音を連発。仲間を驚かせ、1人で大笑いした。離れた場所にいた岡田監督は「バットが折れたんかと思った」と、いたずらに気づかなかったが、一部選手に注意されるひと幕も。村山球団本部長は「来た時からあんな感じですし、束縛するのはかわいそう。彼独特の愛嬌(あいきょう)」と寛容だった。

 カブレラは開幕戦でもDHでなく一塁での出場を主張し、岡田監督は懲罰欠場の措置を取った。今回も自分本位な考えを認めず、チーム優先の原則を貫いた。指揮官は「結果やんか」と、フリー打撃を“ボイコット”した代償に試合での結果を求めた。とはいえ、懲罰明けの開幕2戦目から3戦連続アーチでみそぎ払いをした実績がある。27日からの後半戦で爆発する吉兆かも…?

 [2010年7月26日12時22分

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