<横浜10-7巨人>◇9日◇横浜

 巨人がV争いからまた1歩後退した。打線の援護をもらいながら、4回途中6失点でKOされた内海哲也投手(28)の乱調がすべてだった。最下位の横浜を相手に手痛い取りこぼし。1度は復活した自力Vも再び消滅した。試合後、内海についてのコメントを求められた原監督は怒りをあらわにし「論ずるに値しないね」と、バッサリと切り捨てた。

 点の取られ方が悪すぎた。2回に先制した直後に同点とされ、3点リードで迎えた4回には無死からの4連打など計6安打を浴び、あっという間に5点を失った。カウント2-0と追い込んでからの被安打も2本。開幕投手を任された今季は6月までに7勝を挙げるも、7月以降は1勝6敗。期待を裏切り続ける内海は「本当に申し訳ない。チームが一番大事な時期に、こういう結果しか残せなくて…。情けないです」とうなだれた。

 V争いが佳境を迎えても、先発投手陣の駒不足は深刻なまま。不調と分かっていても内海に頼らざるを得ないのが現状で、斎藤投手コーチは「調子が良いとか悪いとかは関係ない。代わりがいないんだからやってもらうしかない」と、表情を曇らせた。

 最終回に奮起した打線は、1発が出れば同点というところまで追い上げたが、がけっぷちの巨人にとっては大敗も惜敗も同じだ。残りは20試合。「今頑張らなくて、いつ頑張るというのか?」。原監督はいらだちを隠すことなく声を荒らげた。【広瀬雷太】

 [2010年9月10日8時3分

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