オリックス木佐貫洋投手(30)がスコアラーになる!?

 12日、秋季練習第2クールが開始。3年ぶりの2ケタとなる10勝(12敗)を挙げた右腕は「今年の秋は頭を使う時間がある。全投球のチャートをつけて自分の傾向を見直すつもりです」と、秋の課題学習を設けると明かした。新人王を獲得した03年の2985球に次いで多い全2968球を、1球ずつおさらいする根気のいる苦行へ挑戦する。

 昨年の登板はわずか1試合、56球。「毎年この時期はフェニックスリーグに行って(契約が)ヤバイとかトレードかなと思っていた」。それが巨人から加入元年で先発ローテを1年、守り通し、見事に復活。秋季はある程度の自主調整を任され、勉強時間もできた。

 スコアラーが作製した各打者との対戦データ28試合分を復習する。「打たれているのは全部高い球だった。見直せばあらためて分かる」。練習後は机に向かい、ボールをペンに持ち替える。直球は赤、変化球は青などストライクゾーンを9分割したチャート表に記入し、球団別に統計を出す。0勝4敗、防御率7・01と「ダメでした」と苦手にした西武戦の対策イメージも沸くはずだ。「スコアラーの方は毎日、こういうしんどい思いをされている」。真面目な性格の木佐貫らしい取り組みが来季への糧になる。【押谷謙爾】

 [2010年10月13日11時43分

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