日本シリーズ第2戦で大敗したロッテは渡辺俊介投手(34)で流れを変える。1日、千葉マリンで調整したサブマリンは「もう1度流れを持ってこられるようにしたい」と、快投を誓った。西武とのCSファーストステージ第2戦で、先発ビル・マーフィー投手(29)が崩れた後に好リリーフで勝利を呼び込み、同ファイナルステージでは王手をかけられた第4戦に先発勝利し、2度も流れを引き戻していた。

 第2戦ではマーフィーのために一肌脱ぎ、ダミー役に徹した。日本の習慣について「年上を敬うのが日本流だから」と教え、マーフィーには「先輩」と呼ばせてかわいがっていた。数日前、ユニホームの右すねに、投球練習を行ったかのような土汚れをつけたり、当日は先発準備と見せかけて、ピリピリした表情で早めにベンチ裏に引き揚げるなど、後輩を援護した。第3戦のマウンドは炎上した後輩の敵討ちにもなる。

 この日の先発投手陣の練習にマーフィーの姿はなかった。登板2日後で休日の成瀬を除けば、先発陣ではただ1人外れた。第7戦での先発も予想されていただけにチームにとっても痛い。現状として、万全の調整で第7戦を任せられる投手がいないロッテとしては、早期決着が望ましい。理想は、3連勝して本拠地での胴上げだ。西村監督は「ファンへの恩返しとして、そういう気持ちはあるけど、まずは明日。明日勝たないといけないわけですから」と、第3戦の必勝を期した。【竹内智信】

 [2010年11月2日8時47分

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